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赤ちゃんを車に乗せるときのチャイルドシート。何を基準に探しますか?
車でこどもを乗せて出かけるとき、チャイルドシートは必要なものですよね。
でも、いろいろありすぎて何を基準に選べばいいのかわからなくなりませんか?
そんな方のために使い分けパターンとチャイルドシート選びの10のポイントをまとめてみました。
これをみることで、チャイルドシートの種類とタイプを知ることができ、選ぶために気にするべきポイントが理解できるようになりますよ。
そもそもチャイルドシートは、何歳まで使わなければいけないの?
チャイルドシートは、6歳未満の子どもは利用が義務化されています(道路交通法)
6歳未満の子どもがクルマにのるときには、必ず使用するようにしましょう。
また、6歳以上の場合も大人用のシート、シートベルトでは体に合わない場合がおおいので、いざというときの安全のためにも、また長時間のクルマでの移動で疲れてしまわないように使用することをおすすめします。
チャイルドシートの種類
チャイルドシートには、乳児用、幼児用、学童用の3種類がある
それぞれのシートは、赤ちゃんの体格や年齢に合わせて使うように設計されています。したがって、赤ちゃんの成長に合わせて使い分ける必要があります。
それぞれのシートについて、簡単にまとめてみました。
種類 | 対象年齢 | 体重 | 身長 | シートの特徴 |
乳児用 | 新生児〜1歳くらいまで | 10kg未満 | 70cm以下 | 乳幼児期の子どもは骨格が未発達なため、なるべく体の広い面で衝撃を受け止める必要があります。このシートは面積の広い背中で衝撃が受け止められるように、クルマの進行方向に対して後ろ向き(背もたれ角度を45度)に使用します。 |
幼児用 | 1〜4歳くらい | 18kg以下 | 100cm以下 | 前向きに使用するイス型シートとして、シートベルトでクルマの座席に固定します。さらに装置に取り付けられたハーネス(ベルト)で子どもの体を拘束します。 |
学童用 | 4〜10歳くらい | 15〜36kg | 135cm以下 | 大人用シートベルトが使えるようにするための補助装置。装置を使うことで「子どもの背の高さを補う」「腹部にベルトがかかることを防ぐ」役目を果たします。 |
チャイルドシートのタイプって?
チャイルドシートの種類兼用タイプとして、乳児・幼児兼用タイプ、幼児・学童兼用タイプの2種類がある
これらの兼用タイプは長期間使えるメリットはありますが、乳児用から幼児へ、幼児用から学童用へと、切り替え時期にそれぞれの使い分けが必要となります。
それぞれのタイプについて、まとめてみました。
タイプ | 対象年齢 | 体重 | 身長 | 特徴 |
乳児・幼児兼用タイプ | 新生児〜4歳くらい | 18kg以下 | 100cm以下 | 乳児期にはリクライニングを寝かせて取り外し可能な赤ちゃん用プロテクターを使用し、後ろ向きに取り付けて使用します(一部ベッドタイプもあります)。
さらに、1歳をすぎて一人で座れるようになったら、前向きに取り付けて幼児用シートとして使用できます。 |
幼児・学童兼用タイプ | 1〜10歳くらい | 9〜36kg | 135cm以下 | 幼児期から学童期まで長期間使えるタイプ。2歳をすぎるとインパクトシールドを取り外して、学童用シートとして使用できます。 |
使い分けパターン
チャイルドシートの種類、タイプの組み合わせにより、使い分けパターンには大きく3パターンある
3つのパターンとそれぞれのメリット、デメリットについて確認してみてください。
パターン1.乳児用シート => 幼児用シート => 学童用シート
乳児用シート、幼児用シート、学童用シートと順番に使い分ける一番わかりやすいパターン
メリット
こどもの体格と成長に合わせて段階的に選べるため、兼用タイプより、安全性・快適性・使用性が高いといえる。
デメリット
こどもの成長に応じて、3台の買い替えが必要となるため、費用がかかる。
パターン2.乳児・幼児兼用タイプ => 学童用シート
乳児・幼児兼用タイプ、学童用シートと切り替えるパターン
メリット
乳児・幼児兼用タイプが約4年間、学童用が約6年と使用期間が長いので、2台の買い替えで済む。
デメリット
長期間使用できる反面、作り全体が大きいので、新生児期の赤ちゃんにはちょっと使いづらいことも。また、乳児用から幼児用への切り替え時に前向きに取り付けする必要があり若干使用方法が複雑に。
パターン3.乳児用シート => 幼児・学童兼用タイプ
乳児用シート、幼児・学童兼用タイプと切り替えるパターン
メリット
骨格が未発達な新生児期には乳児専用シートとして使うことで、安全性・快適性が確保できる。さらに、幼児・学童兼用タイプは長期間使用できるので経済性も高い。欧州ではこのパターンが主流。
デメリット
幼児・学童兼用タイプは使用期間が長い分シート表面の汚れや劣化などが心配。体格の変化も大きいので長期間使用できる反面、製品選びが難しくなる。
図. 使い分けパターン
上記の3パターンを図にすると次のようになります。
チャイルドシート選び10のポイント
チャイルドシートを選ぶ時は、見た目だけでなく安全性、快適性、使用性で選びましょう
お店にはいろいろなチャイルドシートが並んでいます。見た目がカラフルで可愛いものや、多くの機能がついたもの、キャラクターのモデルのものなどなど。
でも迷った時は、もう一度「チャイルドシートは衝突安全装置」ということを思い出しましょう。
デザインや便利な機能だけに目を向けがちですが、チャイルドシート選びの基本は「シンプルなもの」。余分な装備を省いたものほど、使いやすく、安全性が高い傾向にあります。
1.取り付けが簡単なもの
これは何と言っても、一番重視したいポイント。クルマのシートベルトが通しやすく、ベルトのねじれやよじれがなく、ママひとりでも1〜2分で簡単・確実に固定できるものがいいでしょう。
2.安全基準に適合しているもの
道路交通法で使用が認められているチャイルドシートは、国土交通省が認めた「型式指定適合品マーク」がついています。海外製品なら「ECE規則(欧州)」、「米国安全基準(FMVSS)」があります。購入前に、それらの認定品であることを確認しましょう。
3.あまり重くないもの
重すぎる製品は、取り付けのときの取り扱いが大変。多機能なものほど、構造が複雑で重量がかさみます。誤使用を避けるためにも、シンプルでママひとりでも持ち運びできるくらいの重さのものを選びましょう。
4. クッションやカバーの脱着が簡単なもの
チャイルドシートは、赤ちゃんが使うものなので、カバー類やベルト、クッションなどはこまめに洗って清潔な状態にしておきたいですよね。そのためにも、カバーやクッションが簡単で、確実に脱着できるものを選びましょう。
5. 背もたれが高いもの
背もたれからこどもの頭がはみ出さないこと。装置からはみ出すと、安全性が確保できません。こどもの成長を考えながら、背もたれ部分に十分な高さがあって長期間しようできるものを選びましょう。
6.サイドサポートの大きさ
自己は横からの衝撃もあります。こどもの頭部がしっかりと保護できるように、サイドサポートが大きくしっかりしたものを選びましょう。
7.バックル部の硬さや大きさ
こどものお腹にかかるバックルやパッドの部分が大きく硬い構造のものは、衝突時の衝撃で赤ちゃんのおなかを圧迫してしまうこともあります。
8.座面の位置が低いもの
座面の位置が高すぎると、クルマの天井との間隔がせまくなってしまいます。とくに、乳児・幼児兼用タイプなどでは、赤ちゃんの乗せ降ろしがたいへん。自分の家のクルマの大きさを考えて購入するようにしましょう。
9.ベルトの長さが調整しやすいもの
こどもの成長やその日の服装に合わせてベルトの長さを調整しなければならないことがあります。こまめに調整することを考えたら、やはり調整が簡単・確実なものを選びましょう。
「マニュアル・アジャスター方式」のものがおすすめです。
10.価格が手頃なもの
製品の価格は、高すぎても安すぎてもよくありません。高価なものは多機能性を追求したものが多く、そのため構造が複雑で誤使用が起きやすいうえ、重量も重くなります。
その逆で、極端にディスカウントされているようなものは、型が古いものや、売れ残りのものが多い傾向にあります。
まとめ
いろいろと書いたのでまとめてみます。
- チャイルドシートは6歳未満のこどもには必ず使用しなければいけない
- チャイルドシートの種類には、「乳児用(新生児〜1歳)」「幼児用(1〜4歳)」「学童用(4〜10歳)」の3種類がある
- チャイルドシートには、「乳児・幼児兼用タイプ」「幼児・学童兼用タイプ」の2種類がある
- 3種類&2タイプの組み合わせで3つの使い分けパターンがあり、これから適切なものを選んで購入するのがよい
- チャイルドシート選びのポイントはいろいろあるが、機能面よりも「安全性」を優先するべき。そして、シンプルで使いやすいものが結果的にいい選択になる
いかがでしたか?
チャイルドシートの種類とタイプ、そして、選ぶためのポイントは理解できましたか?
いいチャイルドシート選びをして、あなたのお子様の安全を第一に、楽しい時間を過ごしてくださいね!
おすすめ情報
チャイルドシートには、各メーカーごとにいろいろな種類がありますが、基本はご紹介した種類とタイプにわかれます。
あなたのお子様の安全のために、いろいろ探して検討してみてください!